ホライズン2020

15.06.2018

「ホライズン2020」の最新のワークプログラム(2018年~2020年の3年間)は2017年10月27日に公表されています。

ホライズン2020とは、2014年~2020年の7年間にわたる総額800億ユーロ規模のEU研究・イノベーション枠組み計画です。このEU史上最大の研究・イノベーション資金助成プログラムは、世界に広く門戸が開かれています。優れたアイディアを研究室から市場へと持ち出すことにより、より多くの科学的解明、発見、また「世界初」につながることでしょう。ホライズン2020は、3つの柱――「卓越した科学」、「産業リーダーシップ」、「社会的課題」――を中心に構成されています。予算の内訳は以下の通りです。

  • Industrial Leadership 産業リーダーシップ 170億ユーロ
  • Societal Challenges 社会的課題 297億ユーロ
  • European Institute of Innovation and Technology 欧州イノベーション工科大学院 [EIT] 27億ユーロ
  • Other その他 32億ユーロ
  • Euratom 欧州原子力共同体 [ユーラトム] (2014年~2018年) 16億ユーロ
  • Excellent Science 卓越した科学 244億ユーロ

 

日本の研究者向けの協力の機会

  • ホライズン2020は日本からもあらゆる分野の公募に参加可能であり、特定の分野については特に参加が奨励されます。
  • 日本の学者や産業研究の従事者にとって、ホライズン2020は欧州の卓越した研究・イノベーションへの唯一無二のゲートウェイ、ならびに欧州の知見、科学的データ、国際的レベルのインフラ、および世界トップクラスの科学ネットワークへのアクセスを提供しています。

 日本の研究機関は、共同研究プロジェクトのコンソーシアムに参加することができます。

また、短期・長期を含め、日・EU間の研究者交流(モビリティ)は、日本とEUの研究・イノベーションパートナーシップを深める重要な推進力です。EUのマリー・スクウォドフスカ=キュリー・アクションズ(MSCA) をはじめとするプログラムに加え、欧州研究会議(ERCでも、優れた研究者を対象に助成を提供し、欧州における最先端研究を行う機会を提供しています。また、エラスムス・プラス(Erasmus+を通しても、学生や教員、研究者の交流を支援しています。

 

科学立国であり、先進工業国である日本は、ホライズン2020の共同研究プロジェクトに参加する場合、互恵的な取り決めが整っている、ワークプログラムに明記されている、または、特別な場合を除き、自動的な助成対象とはなりません。すなわち、参加を希望する場合は、日本側が担当する研究部分について、自己資金もしくは日本の省庁や研究開発法人、基金による助成などを調達する必要があります。しかしながら、ホライズン2020における個人フェローシップ、ERC(欧州研究会議)を通じた助成、あるいは研究インフラのための特定の統合活動といった文脈においては、日本人研究者に助成を提供しています。

 

ホライズン2020のワークプログラムの詳細な公募情報と助成優先事項は2~3年ごとに提供されています。ホライズン2020の最終期を対象とする2018年~2020年のワークプログラムは2017年10月27日に公表されました。

国際協力に特に重点を置いたEUの主要な政治的・社会的優先事項に取り組む研究に、300億ユーロが投資されます。

 

日本からの参加協力を特に期待する分野としては、22の分野があります。こちらをご参照下さい。ただし、実際的には全ての分野がそのような協力のために開かれています。http://ec.europa.eu/research/participants/data/ref/h2020/other/hi/h2020_localsupp_japan_en.pdf

 

ホライズン2020の専門評価員 (expert evaluator)として活躍しよう

功績ある日本の研究者やイノベーターは、EUのデータベースに専門評価員候補として登録(英語)することを奨励します。登録は無料。EUではこのデータベースを基に、プロジェクトや提案書のピアレビュー要員を任命します。選ばれた要員には、不定期の短期的任務に合わせ、日当と交通・宿泊費が支給されます。必要とされる専門分野は、ホライズン2020の公募の通りです。

 

「ホライズン2020」に参加するには

ホライズン2020に参加する具体的な方法はこちらをご覧下さい。

日本の企業や研究機関が共同研究プロジェクトおよびマリー・スクウォドフスカ=キュリー・アクションズ(MSCA) の下、イノベーショントレーニング・ネットワークに参加するには、まず、EU 加盟国または関連諸国のうち、少なくとも3カ国の独立した3機関以上で構成するコンソーシアムに参加しなければなりません。 

同じようにMSCAの下、研究者交流(RISE)プログラムに参加する場合は、EU 加盟国または関連諸国のうち、少なくとも2カ国以上の独立した2機関以上で構成するコンソーシアムに参加する必要があります。

 

個々の研究者は受け入れ機関と共にはMSCAの下の個人向けフェローシップhttps://ec.europa.eu/research/mariecurieactions/ または欧州研究会議https://erc.europa.eu/(応募者向けに用意された欧州研究会議の解説ビデオ映像もご参照下さい。-英語のみ)の助成に提案書を提出することができます。

 

若手研究者の場合は直接、(https://euraxess.ec.europa.eu/jobs/search)  MSCAのイノベーショントレーニングネットワークに応募することもできます。

公募に関する総合的な情報と応募方法は、ホライズン2020参加者ポータルサイト(Horizon 2020 Participant Portal上に載っています。まだアカウントを持っていない場合には新たに登録をしてください。

 

日本国内で日本の研究者をサポートする助成スキームについての情報は

こちらをご覧ください。http://ec.europa.eu/research/participants/data/ref/h2020/other/hi/h2020_localsupp_japan_en.pdf

 

ホライズン2020 NCP Japan - ナショナルコンタクトポイント(ホライズン2020ヘルプデスク)[ncp-japan.jp; ncp-japan@eu-japan.gr.jp]

はホライズン2020への参加方法の情報提供や、さまざまな関連書類の翻訳を行うほか、

セミナー等の実施や(共同プロジェクトの)パートナー探しのお手伝い、英語と日本語での問い合わせにも対応しています。

EURAXESS ジャパン [japan.euraxess.org; japan@euraxess.net] は EUが運営する、研究者支援サイトで、情報提供や支援サービス通じ、研究人材の流動を図ることを目的としたポータルサイトであり、駐日EU代表部とも協力連携しています。こちらの情報をご参考下さい。"The European Funding Guide for Researchers & Students in Japan".

 

英語または日本語によるお問い合わせは直接下記まで:

  • NCP Japan - ナショナルコンタクトポイント・ジャパン(ホライズン2020ヘルプデスク)

ウェブサイト: ncp-japan.jp メールアドレス:ncp-japan@eu-japan.gr.jp

  • 日欧産業協力センター (中小企業へのサポート)

ウェブサイト: www.eu-japan.eu メールアドレス:jessica@eu-japan.eu

  • 駐日EU代表部 科学技術部(一般的なお問い合わせ)

メールアドレス:DELEGATION-JAPAN-ST@eeas.europa.eu

  • EURAXESS Links Japan – ユーラクセス・リンクス・ジャパン(研究者交流、モビリティ)

ウェブサイト: japan.euraxess.org メールアドレス:japan@euraxess.net

 

その他の役に立つ情報もご覧下さい。


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