欧州委員会、意図的に添加されたマイクロプラスチックを制限する措置を採択

EU NEWS 160/2023

<日本語仮抄訳>

欧州委員会は、本日、欧州連合(EU)化学物質規制法「化学物質の登録、評価、認可および制限に関する規則(REACH規則)」に基づいて、製品に意図的に添加されたマイクロプラスチックを制限する措置を採択し、環境保護に向けてさらに大きな一歩を踏み出す。今回の新規則により、約50万トンのマイクロプラスチックの環境への放出が防がれる。新規則は、マイクロプラスチックそのものや、マイクロプラスチックが意図的に添加された製品および使用時にマイクロプラスチックを放出する製品の販売を禁止する。正当な理由が認められる場合には、関係当事者が新規則に対応するために免除・移行期間が設けられる。

今回採択された制限は、マイクロプラスチックに関して幅広い定義を採用しており、有機性・不溶性・分解抵抗性で5ミリメートル未満のすべての合成ポリマー粒子が対象となる。その目的は、出来るだけ多くの製品から意図的なマイクロプラスチックの排出を削減することにある。制限の対象となる一般的な製品の例は、次の通りである。

  • 人工芝に使用される粒状の充填剤。環境への意図的なマイクロプラスチックの最大の排出源となっている。
  • 化粧品。角質除去剤(マイクロビーズ)や特定の質感や香り、色を得るためなど、様々な目的でマイクロプラスチックが使用されている。
  • 洗剤、柔軟剤、光沢剤、肥料、植物保護製品、玩具、医薬品・医療機器など

工業用地で使用される製品や使用時にマイクロプラスチックを放出しない製品については、販売禁止の対象から除外されるが、製造業者に対し、マイクロプラスチック排出防止のために使用・廃棄方法に関する説明の提供が義務化される。

 

原文はこちらをご覧下さい(英語)。

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