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日・EU戦略的パートナーシップ協定(SPA)
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新たな戦略的パートナーシップ協定(SPA)は、日・EU間の史上初の二者間枠組み協定である。本協定は第一義的に、全体的な関係を定義し、補強する取り決めとしての役割を果たす。協定は、地域的および世界的な課題を含む共通の関心事に関する共同の行動だけでなく、政治的および分野別の協力を強化するための包括的な枠組みを定めている。
SPAの中核となるのは、ルールに基づく国際的な秩序の強化と国際的なガバナンスの向上への共通のコミットメントである。SPAは、多国間主義、法の支配、民主主義、人権の尊重、開かれた市場、自由で公正な貿易、すなわち国際秩序の基礎をなすべき重要な価値を守るという強い共同のコミットメントを示している。協定は、多国間フォーラムでの協議と調整を強化するための土台を作る。EUと日本は、世界貿易機関(WTO)を中心としたルールに基づく多角的貿易体制を擁護し、気候変動対策に関するパリ協定と持続可能な開発目標(SDGs)の実施を促進するために協力する。
協定はまた、パートナーシップの政治的側面を強め、安全保障協力を前進させ、核兵器不拡散を促進するための強力な二者間協力のための強固な枠組みでもある。SPAは、宇宙、情報通信技術、産業政策、エネルギー、運輸、教育、研究・イノベーションなど、既存の分野別協力の全てを網羅している。また新しい分野での協力の可能性も開く。EUと日本は現在、パートナーシップ全体を調整し、協力に戦略的方向性を与えるために、SPAによって設置された合同委員会の2019年早々の第1回会合に向けて準備を進めている。
SPAファクトシート(英語)はこちら。
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