ユンカー欧州委員会委員長とトランプ米国大統領の共同声明
<日本語仮訳>
ジャン=クロード・ユンカー欧州委員会委員長とドナルド・トランプ米国大統領は本日、ホワイトハウスにて会談し、以下の声明を発表した。
「われわれは本日、米国と欧州連合(EU)の関係の新たな段階――親密な友情、双方の利益と強力な貿易関係、世界の安全保障と繁栄のための協力強化、およびテロとの共闘、という段階――への扉を開くべく、ワシントンで会合した。
米国とEUは併せて8億3,000万人以上の人口を抱え、世界の総国内生産(GDP)の50%以上を占める。両者が力を合わせれば、地球をより良い、より安全な、かつより繁栄した場所にすることができる。
既に今日、米国とEUの間の貿易は1兆ドルに達し、両者は世界最大の経済関係にある。われわれは、全ての米国国民と欧州市民が恩恵を受けられるよう、この貿易関係をさらに強化したいと考えている。
だからこそ、われわれは本日、まず関税と非関税障壁の撤廃、および自動車以外の工業製品に対する補助金撤廃に向けて協力していくことで合意した。われわれはまた、サービス、化学品、医薬品、医療用品および大豆について、障壁を引き下げ、貿易を増やすことで合意した。
これにより、農家や労働者のために市場を開放し、投資を拡大し、米国とEU双方をより大きな繁栄へと導こう。また、貿易をより公正かつ相互的なものにするであろう。
第2に、エネルギーに関する戦略的協力を強化することで合意した。EUは自身のエネルギー供給を多様化するために、米国からの液化天然ガスの輸入を増やしたいと考えている。
第3に、貿易をより容易にし、官僚的で煩雑な手続きを減らし、コストを削減することで合意した。
第4に、不公正な国際的貿易慣行から米国と欧州の企業をより良く守るために力を合わせることで合意した。そのためにわれわれは、同じ考えを持つパートナーと協力して、世界貿易機関の改革、ならびに知的財産窃盗、強制的な技術移転、産業補助金、国有企業がもたらす歪みおよび過剰生産能力などの不公正な貿易慣行への対処に取り組む。
われわれは、すぐに最も近い側近を集めた幹部作業部会を設置し、この共同議題を前に進めることを決定した。同作業部会はさらに、商取引の円滑化と既存の関税措置の評価のための短期的措置を明らかにする。これらに取り組む間は、一方が交渉を打ち切らない限り、今般の合意の精神に反しないこととした。
われわれはまた、鉄鋼・アルミ製品に対する関税と報復関税に関する問題も解決したいと考えている」