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ポンペオ米国務長官のイランに関する演説を受けたモゲリーニ上級代表の声明

21.05.2018
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EU News 105/2018

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<日本語仮訳>

フェデリカ・モゲリーニ欧州連合(EU)外務・安全保障政策上級代表兼欧州委員会副委員長は、以下の声明を発表した。

「われわれは、米国のマイク・ポンペオ国務長官が本日行った、イラン国内の聴衆のみならず、同国の核問題に関する包括的共同作業計画(JCPOA)を支持する全ての関係者に向けた演説に注意深く耳を傾けた。

イラン核合意とそれに対する継続的な支持は、同国の核能力が平和目的のみに限定されることを確実にする、国際外交の主立った成果である。

国際原子力機関は既に10回にわたり、イランが核関連の全ての約束を守ってきたと確認し、とりわけ同国が自身の任務を遂行するに必要な立ち入りに関する要求を全て認めたと述べた。

JCPOAは、並行協議に基づいた、10年以上にわたる複雑かつ慎重な交渉の成果であり、それゆえ適正なバランスが取られた、考えられる最良の結果である。

EUは今もこれからも、イランがこれまでどおり全ての各関連の約束を守る限り、JCPOAの継続的で完全かつ効果的な実行に専心する。

この合意は国連安全保障理事会も承認した、国際社会全体の所有物である。国際社会は、全ての関係者が2年以上前に交わした約束を守ることを期待している。

イランとの貿易・経済関係の正常化は同合意の不可欠な一部であり、国際社会はこれを支持するべきである。

JCPOAは決して、イランとの関係の全ての問題に対処するために設計されたものではない。EUは、同国の地域における役割、テロ行為および人権尊重の欠如に対する懸念を定期的に同国に提起しており、実際EUは同国に対し、その行動を変えるように圧力を掛けるべく、制裁を科している。

ポンペオ長官の演説は、JCPOAから離脱することで地域がどのように核拡散の脅威からより安全になり、どうやってわれわれがJCPOAの枠外の分野でのイランの行動に影響を与えるためより良い立場に立てるかについて、何も示していない。JCPOAに代わるものはないのである」

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