カラスEU上級代表、岩屋外相と第2回日・EU外相戦略対話を行う

04.04.2025 EEAS Press Team

EU NEWS 004/2025

 

<日本語仮訳>

 

カヤ・カラス欧州連合(EU)外務・安全保障政策上級代表兼欧州委員会副委員長と日本の岩屋毅外務大臣は4日、ベルギー・ブリュッセルで第2回日・EU戦略対話を開催した。

 

同対話の中で、カラス上級代表と岩屋外相は、特に2024年11月に発表された日・EU安全保障・防衛パートナーシップの下での協力の深化を念頭に、日・EU関係について協議した。安全保障上の課題が多層的に増大する中、同パートナーシップは、サイバー問題、海洋安全保障、宇宙安全保障、外国による情報操作および干渉との闘いなど、相互の関心分野における二者間協力と対話を枠組み化し、強化するものである。

 

協議の中で、カラス上級代表と岩屋外相は、共有された価値と共通の利益に根差した、ルールに基づく国際秩序や世界の平和、安定そして繁栄に対する両者の確固としたコミットメントを改めて確認した。両氏はまた、特に欧州とインド太平洋地域という相互に関係し合う安全保障環境に焦点を当て、地域および世界の安全保障に関する緊密な協力の重要性を強調した。

 

上級代表と外相は、ロシアの侵略戦争と闘いながら、力による平和を追求するウクライナを支援するとの揺るぎない決意を改めて表明した。両者はまた、国際法と国連憲章に則り、ウクライナにおいて包括的で公正かつ恒久的な平和を達成することの重要性を強調した。また、ロシアの違法な侵略戦争に第三国が加担していること、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)軍がロシアに派遣されていること、そして北朝鮮が複数の国連安保理決議に違反してロシアに違法な武器輸出を行っていることを非難した。両氏はさらに、北朝鮮の核・弾道ミサイル計画や、北東アジアを不安定にさせている露朝の軍事協力に対する重大な懸念を表明した。

 

協議の中で、上級代表と外相は、東シナ海と南シナ海の情勢や、地域の安定とルールに基づく国際秩序を損なう緊張の高まりについて懸念を表明した。両者は、台湾海峡における平和と安定が地域と世界の安全と繁栄にとって戦略的に重要であることを再確認し、武力や威圧によって現状を一方的に変更しようとするいかなる試みにも強く反対することを表明した。

 

中東についてカラス上級代表と岩屋外相は、ガザにおける停戦の崩壊を非難した。また、国際人道法および国際法の全面的な尊重を求め、2国家解決と紛争地域における民間人の保護に改めて焦点を当てる必要性を繰り返した。イランに関して両氏は、同国の核開発計画の憂慮すべき拡大について懸念を共有し、外交的解決と多国間アプローチの必要性を強調した。

 

上級代表と外相は、国際社会全体が地政学的緊張と法の支配に対する大きな挑戦に直面する中、世界および地域の重要な外交政策の優先事項に関して、主要7カ国(G7)間の緊密な協調と結束を維持する必要性で一致した。

 

原文はこちらをご覧ください(英語)。

 

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