EU、女性への暴力に対し、全域共通のヘルプラインを設置し、世界中でその撤廃を訴える

24.11.2022
ブリュッセル
EEAS Press Team

EU News 231/2022

<日本語仮訳>

11月25日の「女性に対する暴力撤廃の国際デー」を前に、欧州委員会とジョセップ・ボレル欧州連合(EU)外務・安全保障政策上級代表兼欧州委員会副委員長は、以下の声明を発表した

「女性に対する暴力は、どの国でも起きている。事実は衝撃的である。EUおよび世界では、女性の3人に1人が身体的もしくは性的暴力を経験したことがあり、女児の5人に1人が児童性的虐待の犠牲者となっている。サイバー空間を利用した暴力は増大しており、若い女性の2人に1人は同空間で性に基づく暴力を経験している。

EUは、女性と女児に対するあらゆる暴力を非難する。21世紀において、未だに女性や女児が強姦や虐待、嫌がらせ、強姦、性器切除もしくは強制結婚の被害を受けていることは容認できない。

今年3月に欧州委員会は、女性に対するオンライン上を含む暴力と闘うための新たなEUのルールを提案した。本日、欧州委員会はまた、女性に対する暴力の被害者のヘルプラインとして、EU全域で共通の電話番号(116 016)を発表する。

今年は特に、紛争地域にいる女性に対する暴力に注意を払っている。ウクライナではロシア軍が性的暴力を行っており、ロシアの侵略から逃れようとEUや近隣国に避難した何百万人もの女性や子どもは適切な支援と保護を必要としている。

イランでは、女性は自由と平等を求めたために、虐待、搾取、抑圧、嫌がらせ、投獄、罰金およびむち打ちの対象となっている。アフガニスタンでは、タリバンが女性や女児を虐待や暴力、強制結婚から守るために過去20年間に作り上げてきたあらゆる保護の仕組みを解体した。ミャンマーからエチオピア北部やコンゴ民主共和国にまで、人道危機のさなかにいる女性たちも暴力に直面している。

われわれは、EU域内外での女性に対する暴力に終止符を打つという志を堅持する。EUは、暴力被害を受けたり、その経験から立ち直ったりしてきた女性や女児と連帯する。われわれは、今後も加害者側に説明責任を果たすよう追及している市民社会、女性権利団体および人権擁護活動家を支援する」

原文はこちらをご覧下さい(英語)。

 

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