米国同時多発テロから20年を迎えるにあたり発出された、ボレルEU上級代表の声明

10.09.2021

EU News 205/2021

<日本語仮抄訳>

ジョセップ・ボレル欧州連合(EU)外務・安全保障政策上級代表兼欧州委員会副委員長は、米国での同時多発テロ事件から20年を迎えるにあたり、以下の声明を発表した。

2001年9月11日に、ハイジャックされた旅客機が世界貿易センター、米国国防省およびペンシルバニア州サマセット群の畑に墜落し、米国史上最悪の攻撃で3,000人近くが亡くなり、6,000人以上が負傷した。

われわれは、20年前のこの日に命を落とした人々を追悼する。テロ事件の犠牲者は、忘れられることはない。私は、アメリカ国民、特にこの事件で愛する人を失った人々に心中より哀悼の意を表したい。テロによる攻撃は、われわれ皆に対する攻撃である。

この同時多発テロは、歴史の転換点となった。同事件は世界の政治的課題を根本的に変えた。北大西洋条約機構(NATO)は初めて加盟国の集団的自衛権に関する第5条を発動し、またアフガニスタンに対する戦争の発端にもなった。

それから20年が過ぎ、アルカイダやダーイッシュ(「イスラム国」)などのテロ組織はサヘル地域、中東、アフガニスタンなど世界各地で依然として活発に敵意に満ちた活動をしている。これらの組織による攻撃により世界中で何千人もの犠牲者を出し、多大な痛みと苦しみを与えてきた。彼らは人々の世界を破壊し、コミュニティを傷つけ、われわれの生活様式を変えようと試みている。国全体を不安定化させようと、特に脆弱な社会を標的にしているが、われわれの西洋民主主義国家とわれわれの象徴である価値も狙われている。これらの組織は、われわれが毎日テロのリスクと共存していることを思い起こさせる。

われわれは今も、当時と同様に、それがどこであっても、あらゆる形態のテロと戦っていくとの決意を有している。この脅威からわれわれを守ろうと自らの命を危険にさらし、テロ攻撃後の対応に従事する人々に感嘆し、謙虚になり、感謝の念を抱く」

 

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