国際女性デー:EUが画期的な行動を取るも、女性の権利は世界各地で脅かされている

07.03.2023
ブリュッセル
EEAS Press Team

EU News 033/2023

<日本語仮訳>

3月8日の「国際女性デー」を前に、ジョセップ・ボレル欧州連合(EU)外務・安全保障政策上級代表兼欧州委員会副委員長は以下の声明を発表した。

「『国際女性デー』を迎えるにあたり、われわれは、女性のレジリエンスと強さに思いを馳せます。不当なものに立ち向かう決意。他者を守ろうとする献身的な姿。変革への絶え間ない努力。

われわれはこの日だけでなく、毎日全ての女性と共に立ち、世界中で彼女たちの権利を求める機運を高めていく。われわれは、女性が自分の人生の目標を妨げられることなく追求できるよう、彼女たちに力を与えたいと考えている。

女性や女児に対する抑圧や彼女たちの人権への攻撃が世界的に強まっていることは憂慮すべきである。

われわれは、自由が組織的に制限されているイランの女性たち、タリバンが公共空間から女性と女児の存在を消し去ろうとしているアフガニスタンの女性たち、そして、女性の基本的権利と自由が脅かされたり否定されている世界のあらゆる場所の女性たちと共にある。

われわれはまた、ロシア軍がウクライナで女性や子どもに対する性的暴力を戦争の武器として利用しているという報告についても、深く懸念している。これらの行為は戦争犯罪に該当し、加害者は裁判にかけられなければならない。われわれは、ロシアにこうした残虐行為の代償を払わせるため、国際的なパートナーと協力し続けるつもりだ。

世界的な説明責任を強化するため、EUは性およびジェンダーに基づく暴力の加害者に対する制裁を採択したばかりである。

他方で、良い動きもある。EUは、域内の女性たちが男性と同じ機会を得られるようにするための画期的な決定を行ってきた。例えば、企業の取締役会におけるジェンダー比率や給与の透明性に関する新たなEUのルールの策定などである。また、女性に対する暴力や家庭内暴力と闘うためのEUとしてのルールも策定したいと考えている。

やるべきことはまだまだある。権利における真の平等の実現には、道のりはまだ遠い。ジェンダー平等は、EU域内であっても世界全体であっても、われわれ全員がその推進と擁護に関わったときにはじめて達成される」

原文はこちらをご覧ください(英語)。

 

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