北朝鮮の最近のミサイル発射に関するEUの声明

05.11.2022

EU News 217/2022

<日本語仮訳>

ジョセップ・ボレル欧州連合(EU)外務・安全保障政策上級代表兼欧州委員会副委員長は、EUを代表して以下の声明を発表した。

EUは、大陸間弾道ミサイルおよび北方限界線の南側に落下した短距離弾道ミサイルを含む、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)による違法なミサイル発射が大幅に増加したことを強く非難する。

これらの行動は、北朝鮮による国連安全保障理事会決議の度重なる違反の危険なエスカレーションを意味する。2022年に北朝鮮が発射した前例のない数の弾道ミサイルは、世界の核不拡散体制を損ない続けようとする同国の意図を憂慮すべき形で示している。これは、全ての国に重大な脅威をもたらし、世界および地域の平和と安全を損ねるものである。

北朝鮮の行動には、国際社会による断固とした結束した対応が求められる。EUは、全ての国連加盟国、特に国連安全保障理事会の理事国に対し、北朝鮮が自国の違法な兵器計画を支える資材、知識および資金を調達することを阻止するため、制裁の完全履行を確保することを求める。

北朝鮮は、全ての核兵器、その他の大量破壊兵器、弾道ミサイル計画および既存の核計画を完全かつ検証可能で不可逆的な方法で放棄し、関連活動を全面停止し、国連安保理決議に直ちに応じるべきである。

EUは、北朝鮮がこれらの違法行為で核不拡散条約(NPT)に基づく核兵器国としての地位や、その他の特別な地位を得ることはできず、今後も得ることはないことを改めて強調する。EUは北朝鮮に対し、直ちに非核兵器国としてのNPTおよび国際原子力機関(IAEA)の保障措置を完全遵守する体制に戻り、包括的核実験禁止条約に署名し、同条約を批准するよう求める。

EUは、日本および韓国との全面的な連帯を表明し、北朝鮮に対し、攻撃的かつ不安定化をもたらす行動をやめ、国際法を尊重し、全ての関係者との対話を再開することを改めて求める。持続可能な平和と安全への唯一の道は、対話にある。EUは、平和と安全を構築し、朝鮮半島の完全かつ検証可能で不可逆的な非核化を追求することを目的とした有意義な外交的手続きを支援する用意があることを改めて表明する」

原文はこちらをご覧ください(英語)。

 

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