<日本語仮訳>
欧州連合(EU)のジョセップ・ボレル外務・安全保障政策上級代表兼欧州委員会副委員長は、就任に当たり、以下のメッセージを発表した。
「私は、EU外務・安全保障政策上級代表兼欧州委員会副委員長の職に就くことを光栄で名誉に思う。ますます争いと複雑さが増す世界において、われわれの共通外交政策の舵を取る責任は、決して軽い気持ちで引き受けたものではない。世界的リーダーとして、EUは、その近隣地域において、また世界各地において、真の影響力を行使している。
私は、EUが今後も世界の舞台で、より安全な欧州とより安全な世界を目指す、信頼できる、協調的で原則に基づいた行為者であり続けるよう、努力する。危機の防止や対処、気候変動、人の非正規な国際移動、不平等などといった世界的課題に対応するために国際的パートナーと積極的に関与する。私は、EUが今よりさらに強力な世界志向の役割を果たし、国際的安定と発展の基準点になってほしいと考える。
EUには、この重要な使命を成し遂げるために必要なものは備わっている。われわれは、外交から貿易、開発協力、危機管理に至るまで、あらゆる手段と資源を持ち合わせている。われわれは、世界のルールと基準を定め、多国間主義と民主的価値の断固たる擁護者としての役割を果たす。こうした資産を組み合わせて活用することで、われわれは、地球規模の課題に対応し今後の道筋を示す上でリーダーになりうる。欧州の共通外交・安全保障政策は、EUが世界でより大きな役割を果たすための基盤である。
より強力なEUを構築するに当たり、私は以下の原則によって導かれる。
EUは、欧州市民と世界中のパートナーに対し、責任を負っている。その責任とは、安全と平和を担保し、持続可能な開発、民主主義と法の支配、基本的自由、および人権を促進することである。この展望を進展させ、より良い、より環境に配慮した安全な世界の中でより強力なEUを作り出すことに貢献したいと考えている。
就任早々、私はスペイン・マドリードを訪問し、国連気候変動枠組条約第25回締約国会議(COP25)の開会式に出席した後、先日マリで死亡した13人のフランス軍兵士に敬意を表するためにパリに向かう。
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