駐日欧州連合代表部

8月9日の世界の先住民の国際デーに寄せるEUの声明

ブリュッセル, 07/08/2020 - 14:00, UNIQUE ID: 200811_2
Statements on behalf of the EU

EU NEWS 214/2020

<日本語仮訳>


ジョセップ・ボレル欧州連合(EU)外務・安全保障政策上級代表兼欧州委員会副委員長は、EUを代表して以下の声明を発表した。


「世界の先住民の国際デーを迎えるに当たり、EUは、新型コロナウイルス感染症のパンデミック(世界的大流行)により、彼らの健康、生命および生活が脅かされている現在、世界中の全ての先住民への連帯を表明する。


先住民は、今般のパンデミックの中で最も弱い立場に置かれている集団の一つである。特に、高齢者、基礎疾患や障害を抱えた人々、女性および子どもは、主に以前から存在する不平等や不利な状況のために、都市部と農村部双方で危険にさらされている。先住民は、他の人口集団に比べて極度の貧困の中で暮らす可能性が3倍ほど高く、また医療や社会サービス、水や衛生、教育および適切な仕事へのアクセスを欠いていることも多い。また、土地の所有権の剥奪、環境破壊、紛争や暴力に起因する移住および自然災害は、多くの先住民にとって現実の問題である。


現在のパンデミックとの闘いとそれからの復興において、先住民が直面する不当な扱いや、人種・民族差別、不平等を是正する世界的な取り組みを一層強化することが急務である。対策は、人権法など国際法に準拠し、また先住民特有のニーズを考慮したものでなければならない。重要なのは、先住民に影響を及ぼす措置は、先住民自身の代表や機関を通じた、当事者である先住民との協議と協力の下で実施しなければならないということである。


こうした理由から、EUは、先住民を支援するためのさらなる対策を実施している。同時にわれわれは、長年実施してきた先住民に対する支援を継続している。最近の例としては、スリナム共和国のトリオ(Trio)族と ワヤナ(Wajana)族の地域社会を支援するプロジェクトや、コンゴ共和国のブエンザ地方の先住民に対する差別に取り組むプロジェクトなどがある。


最近アマゾン流域で起きた壊滅的な火災は、気候変動が先住民に与える悪影響をあらためて浮き彫りにした。生物多様性の管理と保護や気候変動対策において、先住民の権利の尊重と保護を何よりも優先する必要がある。このことは、本年2月にブリュッセル開催された「先住民の専門家および代表とのEU円卓会議」からの重要なメッセージでもある。同会議で行われた、EUの野心的な「グリーンディール」をより効果的に実施する方法に関する意見交換は、EUの今後の行動を促すものとなるだろう。


世界の先住民の国際デーは、先住民のレジリエンスや創意工夫、問題への対応能力を称える機会でもある。先住民は、かけがえのない固有の知恵や文化遺産を伝える人々でもある。EUは、先住民が中心となった、パンデミックに対する世界各地での多くの効果的な取り組みに刺激を受けている。EUは、誰一人取り残さないより良い世界、全ての人が人権を全面的に享受することが実現した世界を共に再構築するため、先住民および政府、国際機関、市民社会を問わず、その他全てのパートナーと引き続き協力していく」
 

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