駐日欧州連合代表部

広島訪問後のトゥスク欧州理事会議長のステートメント

26/06/2019 - 15:22
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EU News 110/2019

<日本語仮訳>

こんにちは。作家の大江健三郎がかつて言ったように、おそらく私は「もっと早く広島に来るべきだった、早ければ早いほど良かった」のです。しかし、広島を訪れるのに遅すぎるということは決してない、と私は強く確信しています。なぜなら広島は時を超え、永遠に人類に与えられた印だからです。しかしその印は、必ずしも聞かれておらず、必ずしも見られておらず、必ずしも理解されていません。だからこそ、世界の未来を左右する立場にいる者が、それが今日でなかったとしても、将来この広島を訪れることには意味があるのです。この重要なシンボルをよく解釈し解読するためにです。それゆえ、広島が発するメッセージをいつまでも記憶するために、被爆者の話しに耳を傾け、自分の目でこの場所を実際に見ることは価値があるのです。それが手遅れになってしまう前にです。

わたしはグダニスクの出身です。グダニスクは、戦時中に完全に焼け落ちた街ですが、市民の見事な努力で再建されました。そして市の象徴である連帯は、希望を伝えています。広島が経験した原爆の惨禍は、爆撃や火災によって破壊された、世界の他の都市の戦争体験をはるかに超えるものですが、私たちは皆「二度と繰り返さない」という信念によって結びついています。

広島は世界の終わりを予感させる場所です。つまり、もし私たちがこの悲劇を忘れたならば、いつかまた起こるかもしれないからです。だからこそ、広島の証言が出来る限り長い間語り継がれ、出来るだけ多くの人に届けられることがとても重要なのです。

2日後に、大阪でG20サミットが開幕します。私たちの地球の運命を大きく左右する世界のリーダーたちが一堂に会します。そうした世界のリーダーたちに、今日私が聞いたことを、伝えたいと思います。核不拡散、軍縮、平和、相互尊重のために行動を起こす決意と勇気を持って欲しいと。そして、広島と長崎を訪れるべきです。なぜなら、言うまでもなく、決して遅すぎるということはないからです。ありがとうございました。

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