駐日欧州連合代表部

日米欧三極貿易大臣会合 共同声明

Brussels, 26/09/2018 - 10:50, UNIQUE ID: 180927_1
Joint Statements

EU News 219/2018

<日本経済産業省仮訳>

世耕弘成日本国経済産業大臣、ロバート・E・ライトハイザー米国通商代表、セシリア・マルムストローム貿易担当欧州委員は、2018年9月25日にニューヨークで一堂に会した。

第三国による非市場志向の政策と措置についての懸念に係る声明

三閣僚は、現行のルールが効果的ではない分野も含め、深刻な過剰供給能力につながり、労働者や企業にとって不公平な競争条件を作り出し、革新的技術の開発と使用を阻み、国際貿易の適切な機能の弱体化をもたらす、第三国の非市場志向の政策と措置に対処するという共有する目的を確認するとともに懸念を再表明した。

三閣僚は、市場志向の条件が公正で、相互に有利な国際貿易システムの基礎であり、市民と企業活動が市場志向条件の元で活動することを再認識した。三閣僚は、近い将来実行される可能性のある措置と、既に取られている措置について議論した。

したがって、三閣僚は、非市場志向的な政策や措置が企業や産業に存在することを示す様々な要素や指標についての議論を深めることや、第三国の非市場志向の政策や措置についての情報共有を強化すること、他の貿易相手国と市場志向条件の状態を維持するための手段を特定すること、これらの問題に取り組むためのツールとして、エンフォースメントとルールメイキングについての議論を深めることを、事務方に指示した。

産業補助金と国有企業についての声明

三閣僚は、労働者と企業にとってより良い公平な競争条件を実現するための、産業補助金と国有企業についての新たなルールの進捗について審査及び確認を行った。三閣僚は、それぞれの国において、農家、生産者、労働者に負の影響を及ぼす歪みをもたらす、ナショナル・チャンピョンに成長しようとする国有企業を国際市場に解き放とうとする第三国による挑戦を踏まえ、公正な競争条件を確保する重要性を強調した。三閣僚は、暗黙の政府保証によるものを含む企業の信用と両立しない国有銀行による貸し出しや、政府または政府の支配下にある非商業的な投資ファンドによる出資、非商業的なデッド・エクイティ・スワップ、二重価格を含む優先的な投入価格、信頼できる再建計画の無い企業への補助金、過剰供給につながるまたは維持する補助金、などの国有企業による市場歪曲的措置と特に有害な補助金に対処するための効果的なルールを構築する方法を含め、産業補助金と国有企業に対するルールを強化することを基礎とする作業の進捗と、継続して共通の理解を深める必要性を認識した。

三極のパートナーは、どのように透明性向上と通報を怠るコストを高め、補助金の情報を取得する能力を強化することができるかについて、引き続き検討を行うこととした。

三閣僚はまた、既存のWTO規律の有効性を維持するため、協調を継続することへのコミットメントを確認した。

こうした前提の下で、三閣僚は、三極での議論を加速させることに合意したとともに、より効果的な補助金規律に係る交渉をその後速やかに開始することに向けた各々の国内の必要な諸手続きを2018年末までに前進させる意思を表明した。三閣僚は、主要な貿易相手国が将来の交渉に参加することの必要性を強調した。

第三国の強制技術移転政策及び措置に係る懸念についての声明

三閣僚は、例えば、ジョイントベンチャーに係る要求、外資規制、行政指導及び許認可プロセス等を通じたものを活用することを含め、いかなる国も、外国企業から国内企業への技術移転を要求又は圧力を掛けてはならないとの共通した見解を再認識した。三閣僚は、こうした措置に対し遺憾の意を表明した。

三閣僚は、外国企業の機微な営業上の情報や貿易上の秘密にアクセスするため外国企業のコンピューターネットワークに不正に侵入し、これらの情報を窃取し、商業的利益のためにこれらの情報を使用することを支援する政府の活動を再度非難した。強制技術移転政策及び措置が、我々の労働者及び企業活動にとって不公平な競争条件を作り出し、革新的技術の開発及び利用を阻害し、国際貿易の適切な機能を害することを思い出し、三閣僚は他の有志国にアウトリーチし、合意を形成していく。三閣僚はまた、有害な技術移転政策及び措置とその影響について、あらゆる角度での調査・分析を深化させることで合意した。

三閣僚は、有害な強制技術移転政策及び措置を阻止するための効果的な方法と、これらの問題に取り組むためのひとつの手段としてのエンフォースメントとルール作りについて議論を深めることのコミットメントを確認した。

WTO改革の議論についての声明

三閣僚は、WTO改革の必要性について共通の見解を共有し、その監視・調査機能について、その第一歩として、次回のWTO物品理事会において検討される透明性と通報についての共同提案を行うことに合意した。

また、通常委員会の活動強化の促進に合意するとともに、委員会間におけるベスト・プラクティスの促進と効率の向上に焦点を当てた三ヶ国による共同提案の可能性について議論することを事務方に指示した。

途上国地位の自己宣言と相まった、過度に広範な途上国の分類が、WTOが持つ新たな貿易拡大的な合意に向けた交渉能力を制限し、その合意の効果を阻害している。三閣僚は、現在の交渉及び将来の交渉において、途上国地位を主張する先進的なWTO加盟国が、現在継続する及び将来のWTO交渉において、完全な約束を引き受けることを呼び掛けた。

デジタル貿易と電子商取引についての声明

三閣僚はデジタル保護主義の拡大に係る懸念を共有するとともに、デジタル貿易とデジタル経済の成長を促進するための協力をするとともに、データ・セキュリティの促進を通じたビジネス環境の向上のための協力をすることで合意した。

三閣僚は、WTO電子商取引有志国会合における議論の進展を歓迎した。三閣僚は、WTOルールブックのアップデートを目的としたあり得べき将来の合意の様々な要素や、こうした合意がもたらす経済的便益の重大性について、メンバー間での理解を深めるプロセスを強化し、加速させることで合意した。また、高いレベルの合意に向け、可能な限り多くのメンバーとなるべく早い段階での交渉入りのための作業を継続することで合意した。

その他の分野における協力についての声明

三閣僚は、外国投資レビューメカニズムに係る情報交換やベストプラクティスの共有に関する三ヶ国の適切な機関同士の継続的な協力を含む、貿易及び海外からの投資を通じた国家安全保障に係るリスクを軽減するための協力の重要性を確認した。

三閣僚は、輸出信用に関する国際作業部会(IWG)における、政府が支援する輸出信用に関する新たなガイドラインについて、2019年のなるべく早期の策定に向けた三極の連携を歓迎した。

三閣僚は、市場歪曲的措置に対処するため、G7、G20、OECDなどの国際フォーラムや、鉄鋼グローバルフォーラムやGAMS等の分野別イニシアティブにおける協力を再確認した。

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