駐日欧州連合代表部

日・EU定期首脳協議、貿易と協力の歴史的瞬間を刻む

Tokyo, 17/07/2018 - 11:45, UNIQUE ID: 180717_5
Press releases

EU News 178/2018

<日本語仮訳>

欧州連合(EU)と日本の第25回定期首脳協議が、7月17日に東京で開催された。同協議で双方の首脳は、二者間関係を大いに発展させる戦略的パートナーシップ協定(SPA)と経済連携協定(EPA)という2つの画期的な協定に署名した。

首脳協議にはドナルド・トゥスク欧州理事会議長とジャン=クロード・ユンカー欧州委員会委員長がEUを代表して出席した。日本からは安倍晋三総理大臣が出席した。欧州委員会のユルキ・カタイネン副委員長(雇用・成長・投資・競争力担当)も参加した。EU首脳は、西日本豪雨による河川氾濫や土砂災害を受け、日本国民に哀悼の意を伝え、安倍総理には、いかようにでも支援すると申し出た。

ユンカー委員長は、「本日はわれわれの揺るぎないパートナーシップにとって、歴史的な瞬間である」と述べた。「本日のEPAへの署名は世界貿易にとって画期的な瞬間であり、また両者間の協力関係を次の段階へと引き上げる史上初となるSPAに署名できたことについても嬉しく思う。EPAの影響はわれわれ二者よりはるかに広範に影響を及ぼす。EUと日本は共に、自由で公正な貿易の将来について明確に発言している。協力し合った方がより強く、もっと良い状況になることを示し、貿易は関税や障壁だけではないことを、模範を示して主導している。貿易とは価値、原則、全てにとっての双方両得の解決策を見出すことである。われわれに関して言えば、保護主義には防護はなく、一国主義には結束はあり得ない」と述べた。

首脳協議終了後の共同記者会見でのユンカー委員長の発言全文はウェブサイトに掲載されている。EUと日本は共同声明を発表している。

開かれた、公正かつ双方両得な貿易のために

日・EU間のEPAはEUがこれまでに交渉してきた貿易協定の中で最大のものである。EPAにより、人口6億人以上と世界のGDPの3分の1近くを有する開かれた貿易圏が生まれる。日本に輸出するEU企業が毎年払う10億ユーロの関税のほとんどが撤廃され、例えば自動車のように、長年にわたる規制上の障壁が取り除かれることにつながった。EPAはまた、1億2,700万人もの消費者を有する日本市場を主要EU農産物に開放し、その他多くの分野においてEUの輸出機会を増やす。同協定は、最高の労働・環境・消費者保護水準に則ったものであり、持続可能な開発に特化した章もある。EUが交渉した貿易協定の中で、初めて気候変動に関するパリ協定に対する具体的な約束を盛り込んでいる。

セシリア・マルムストロム欧州委員会通商担当委員は、「われわれはこのことで、世界に対し、世界最大級の経済圏・国である二者は引き続き、一国主義と保護主義に反対し、開かれた貿易を信じているという強いシグナルを送っている。この協定のもたらす経済的恩恵は明らかだ。何十億ユーロにも及ぶ関税を取り除き、税関手続きを簡素化し、非関税障壁や規制を取り除くことで、このEPAは双方の企業に輸出の増加と事業拡大の機会をもたらす」と述べた。

個人情報保護については、EUと日本は相互の十分性に関する交渉を7月17日に終えており、これはEPAを補完する。両者は互いの情報保護制度を「同等なもの」として認定することに合意し、これによりEUと日本の間の自由なデータ移転が可能になり、自由なデータ移転が可能な世界最大の領域が生まれる。

ヴェラ・ヨロヴァ法務・消費者・男女平等担当欧州委員は、「日本とEUは既に戦略的パートナーである。情報は世界経済の『燃料』であり、今般の合意により、両者間でデータが安全な形で流れるようになり、双方の市民と経済の利益となろう。同時に、われわれは個人情報保護に関する共通の価値についてのコミットメントを再確認する。このために私は、協力することで情報保護の世界基準を形成し、この重要な分野において共通の指導力を示せることを確信している」と述べた。

EPA調印に関するプレスリリース全文と同協定に関するファクトシートは、ウェブサイトに掲載されている。また、相互十分性合意に関するヨロヴァ委員と個人情報保護委員会の熊澤春陽委員の共同声明文、プレスリリースおよび詳細メモもある。

真の戦略的パートナーに見合う戦略的パートナーシップ協定

EUと日本は、二者間のみならず、国連や主要7カ国会議(G7)など多国間の場において協力し合う、同じ考えを持つパートナーである。本日ユンカー委員長、トゥスク議長および安倍総理が署名したSPAは、EUと日本の間の協力の増進のための包括的かつ拘束力のある枠組みを提供することで、両者間関係を深化・強化する。

首脳協議を前に、フェデリカ・モゲリーニEU外務・安全保障政策上級代表兼欧州委員会副委員長は、「今日の世界において、われわれが直面する地球規模の課題に単独で対応すると考えることができるような国はない」と述べた。「日本は既に、平和構築から非核化、テロ対策から効果的な多国間主義まで非常に緊密に協力している国であり、SPAはこの協力を幅広い分野において強化することを可能にするのみならず、科学技術・イノベーション、環境、エネルギーから気候変動、安全保障、災害救助などまで、さまざまな新たな分野での協力の可能性への扉を開く」と述べた。

SPAに関するファクトシートや、パートナーシップインストゥルメントの下での同協定の実施への支援に関する情報は、ウェブサイトに掲載されている。

首脳協議では、とりわけ、朝鮮半島情勢、ウクライナ東部における紛争とクリミアとセバストポリの違法併合、イラン核合意である包括的共同作業計画の順守へのコミットメントなどの地域・外交政策上の問題が協議された。SPAが想定するように、双方の首脳はまた、国際的な問題に対する協力を強化するとの共通のコミットメントを協議し、多国間主義、民主主義、大量破壊兵器の不拡散、開かれた市場と世界貿易機関を中心に置く国際貿易体制に対するEUと日本の共通の展望と支持を確認した。

首脳たちはまた、EUと日本の安全保障分野での連携強化の可能性、開発政策や教育・文化・スポーツの分野での協力強化といった他の二者間問題についても討議した。

 

第25回日EU定期首脳協議 共同声明

EUと日本 二者間関係 ファクトシート

戦略的パートナーシップ協定(SPA) ファクトシート

経済連携協定(EPA) ファクトシート

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