駐日欧州連合代表部

G7シャルルボワ首脳コミュニケ

Brussels, 09/06/2018 - 23:00, UNIQUE ID: 180611_3
Press releases

EU News 132/2018

<日本外務省仮訳>

前文

1.我々G7首脳は、自由、民主主義、法の支配、人権の尊重及び我々のルールに基づく国際秩序促進へのコミットメントという我々の共通の価値に導かれ、2018年6月8日から9日にかけてケベックのシャルルボワで会合を開催した。先進的経済国であり、主要な民主主義国である我々は、我々の市民に投資し、そのニーズを満たし、グローバルな課題に対応するという基本的なコミットメントを共有している。我々は、クリーンな環境、クリーンな空気及びクリーンな水を実現するとの我々の強い決意を共同で確認する。我々は全ての人々にとって健全で、繁栄しており、持続可能で公正な未来を創り出していくために協働していくことを決意している。

あらゆる人のためになる成長に投資する

2.我々は、全ての人々、特に疎外されるリスクの最も大きい人々に裨益する持続可能な経済成長を刺激するために協働する責任を共有する。我々は、世界経済の回復及び雇用創出の増大に向けた技術革新及びグローバルな統合の貢献を歓迎する。世界経済の見通しは引き続き改善の途にあるが、あまりに少数の市民しかその経済成長から裨益していない。新興市場国のリスクへの強靱性が改善しつつある一方で、最近の市場の動きは我々に潜在的な脆弱性を想起させる。我々は、引き続き市場の動向を監視するとともに、全ての政策ツールを活用して、幅広い繁栄を生み出す、強く、持続可能で、バランスの取れた包摂的な成長を支える。我々は、我々の現行の為替相場に対するコミットメントを再確認する。成長及び生産性を高め、質の高い雇用を生み出すために、我々は、インフラ等へのスマートで、持続可能で質の高い投資の促進にコミットする。経済成長は生活水準向上のための基礎となるものである。また、我々は、経済生産のみでは成功の尺度として不十分であることを認識しており、繁栄と福祉を測るその他の社会的・経済的指標を測定することの重要性を認識している。我々は、女性及び疎外された人々を含む、我々の市民の世界経済への完全な参加を妨げ続ける障壁を取り除くことにコミットする。我々は、貧困の撲滅、ジェンダー平等の前進、所得平等の促進、資金へのより良いアクセスの確保、並びに全ての人々にとって働きがいのある人間らしい仕事及び生活の質をもたらすことへの我々のコミットメントを強化する「平等と経済成長に関するシャルルボワ・コミットメント」を承認する。

3.全ての人々が公平な負担を担うため、我々は、アプローチを共有し、公正で、進歩的で、効果的かつ効率的な税制を実現するための国際的な取組を支援する。我々は、国際基準のグローバルな実施を促すこと並びに税源浸食及び利益移転に対処することを通じて、脱税及び租税回避と引き続き闘う。経済のデジタル化が国際的な税制に与える影響は主要な未解決の課題であり続ける。我々は、経済のデジタル化の国際的な税制への影響を分析したOECDの中間報告を歓迎する。我々は、2020年までにコンセンサスに基づく解決を見い出すために協働することにコミットする。

4.我々は、自由で、公正で、互恵的な貿易及び投資は、相互的な利益を創出しながら、経済成長及び雇用創出の主要な原動力であることを認識する。我々は、G20ハンブルク・サミットの貿易に関する結論、特にルールに基づく国際的貿易体制の極めて重要な役割を強調すること及び引き続き保護主義と闘うことに改めてコミットする。我々は、二国間、地域的な及び複数国間の協定が、開かれた、透明性があり、包摂的なものであり、かつWTOと整合的であることの重要性に留意するとともに、それらの協定が多国間貿易協定を補完することを確保するよう取り組むことにコミットする。我々は、WTOを近代化し、可能な限り早期に、より公正にすることにコミットする。我々は、関税障壁、非関税障壁及び補助金の削減に向けて取り組む。

5.我々は、真に公平な競争条件を促進するため、特に市場指向的ではない政策・慣行及び強制的な技術移転又はサイバーによる窃取等の不適切な知的財産権の保護に対処し、既存の国際ルールの執行及び必要な場合は新たなルール構築のために協働する。我々は、市場歪曲的な産業補助金及び国有企業による貿易歪曲的な行動に関するより強固な国際ルールの構築のための交渉の本年開始を求める。また、我々は、鉄鋼の過剰生産能力に関するグローバル・フォーラムの全ての加盟国に対して、同フォーラムによる提言の完全かつ迅速な実施を求める。我々は、アルミニウムやハイテク等のその他の分野における過剰能力を避ける緊急の必要性を強調する。我々は、輸出信用に関する国際作業部会に対して、2019年のなるべく早期に、政府が支援する輸出信用に関する新たな指針の策定を求める。

6.全ての人にとっての利益となる成長と平等な参加を支援するため、そして、我々の市民が健康で生産的な生活を送れることを確保するため、我々は、質が高く安価な医療へのアクセスを促進する、強固で、持続可能な保健システムを支援すること及びメンタル・ヘルスにより大きな注意を喚起することにコミットする。我々は、証拠に基づく保健及び保健情報を通じて、女性・思春期の人々の健康及び福祉の促進・保護を支持する。我々は、世界保健機関(WHO)が健康に関する緊急事態において、特に緊急対応基金(CFE)及び世銀のパンデミック研究ファシリティ(PEF)を通じて果たす、極めて重要な役割を認識し、それらの組織の更なる発展並びに継続的かつ持続可能な資金調達の必要性を強調する。我々は、 費用の見積もりを含む国別行動計画の策定や多様な資金源の活用及びマルチ・ステークホールダーの資金等を通じて、76のパートナーによる国際保健規則(IHR)の実施の強化を支援することに再びコミットする。我々は、ワン・ヘルス・アプローチにより、薬剤耐性(AMR)と闘うためのグローバルな努力に優先的に取り組み、連携する。我々は、結核及びその耐性型の撲滅に向けた取組を加速化する。我々は、ポリオを撲滅し、ポリオ撲滅後の移行を効果的に管理するためにパートナーと協働する決意を再確認する。我々は、世界基金が成功裏に増資されることへの支持を表明する。

7. 政府開発援助や国内資金の動員を含む公的資金は、2030アジェンダの持続可能な開発目標(SDGs)の達成に向けた取組のために必要であるが、それだけでは全ての人々を貧困から救済するために必要な経済成長と持続可能な開発を支援する上で不十分である。その結果、我々は、途上国における経済成長を促進し、国内及び国家間の更なる機会の平等を創出するための、「開発のための革新的資金調達に関するシャルルボワ・コミットメント」にコミットした。我々は、引き続き開かれたアクセスを有する質の高いインフラに投資する。低所得国の債務水準の上昇傾向及び債務の持続可能性の重要性を踏まえ、我々は、低所得債務国側のみならず、新興債権国及び民間債権者の側にも、債務の透明性を高めるよう求める。我々は、二国間の公的債務を再編するための主要な国際フォーラムとして、より多くの債権者たる新興国の参加に向けてパリクラブが進めている作業を支持する。我々は、より大きな機会の平等及びジェンダー平等を促進し、最も脆弱な人々を優先的に扱う開発援助及び人道支援の価値を認識するとともに、誰一人取り残されないことを確保するための革新的な資金モデルを策定するために引き続き取り組む。

将来の仕事に向けた準備を行う

8.我々は、全ての労働者が、新たな技術を通じたイノベーションによりもたらされた新たな仕事に適応し成功するのに必要な、技能と教育への平等なアクセスを有することを確保することを決意する。我々は、現在及び将来世代の労働者の間で生涯学習の文化を通じてイノベーションを促進する。我々は、市場主導の訓練及び教育を、特に、女児・女性のための科学、技術、工学及び数学(STEM)の分野で拡大する。我々は、職場内外での暴力、差別及びハラスメントの撲滅を含め、女性のリーダーシップ及び労働市場の全側面への平等な参加の機会への障壁を取り除く必要性を認識する。我々は、実習制度及び職業訓練への新しい革新的なアプローチ並びに雇用者を関与させる機会を検討するとともに、職場における訓練へのアクセスを改善する。

9.社会的保護をより効果的で効率的なものとし、非典型的な雇用形態のものを含めた労働者のための質の高い労働環境を作るために取り組むことの重要性を強調する。政府、ビジネス、社会的パートナー及び教育機関その他の利害関係者の間のコミュニケーション及び協力の拡大は、労働者が新しい仕事領域において適応し成功するために準備する上で重要である。人工知能(AI)の利益を実現するために、我々は、「人工知能(AI)の未来のためのシャルルボワ・共通ビジョン」を承認する。我々は、人間中心のAIへのアプローチが、新しい経済成長の源泉となり、我々の社会に重要な利益をもたらし、我々の最も緊要な課題の幾つかに対処する上での助けとなる潜在力があることを認識する。

ジェンダー平等及び女性のエンパワーメントの促進

10.我々は、ジェンダー平等は人権の達成の上で根本的なものであり、社会的及び経済的に不可欠なものであると認識する。しかし、ジェンダー間の不平等は、かかる格差を撲滅するための数十年にわたる国際的なコミットメントにもかかわらず、残っている。我々は、女性の参加と、社会的、経済的及び政治的分野での意思決定への障害を取り除くとともに、全ての人々が労働市場のあらゆる側面に平等に参加する機会を増加させるために引き続き取り組む。我々の今後の取組は、ジェンダー間の賃金格差を減らすべく取り組み、女性の完全な経済的参加を促進し、女性のビジネスリーダー及び起業家を支持するとともに無償のケアワーカーの価値を認識する。

11.特に、開発の文脈や紛争で苦しむ国において、質の高い教育への平等なアクセスは、女児と女性のエンパワーメント及び平等な機会を達成するためには不可欠である。「途上国における女児・思春期の少女・女性のための質の高い教育に関するシャルルボワ宣言」を通じて、我々は、特に緊急時や、紛争影響下及び脆弱な国家における、少なくとも12年間の全ての女児・女性の安全で質の高い教育の機会を増やすこと及び女児・思春期の少女・女性の質の高い教育への障壁を取り払うことへのコミットメントを示す。我々は、障害を有するような疎外された女児は、教育へのアクセスを得る上で、追加的な障壁に直面することを認識する。

12.ジェンダー平等を進め女児及び女性に対する暴力を撲滅することは全ての人に利益をもたらすものであるとともに、男性及び男児を含むあらゆる人々が、責任を共有しており、このために重要な役割を果たすこととなる。我々は、「デジタルの文脈における性的及びジェンダーに基づく暴力、虐待、及びハラスメントの撲滅に対するシャルルボワ・コミットメント」を承認し、全ての形態の性的及びジェンダーに基づく暴力を撲滅することを決意する。我々は、個々人が有する人権がオフラインでもオンラインでも同様に保護される将来、そして、全ての人が政治的、社会的、経済的、及び文化的な取組に参加する、平等な機会を有する将来に向け、努力する。

より平和で安全な世界を構築する

13.我々は、人権尊重、法の支配及び機会の平等が持続的な安全保障及び全ての人々のためになる経済成長を可能とするために必要であることを認識しており、より平和で安全な世界を構築する責任を共有している。我々の直面するグローバルな安全保障上の脅威は複雑であり、変化しつつあり、我々はテロに対抗するために協働することにコミットする。我々は、パリで2018年4月25日から26日に開催されたテロ資金供与への対抗に関する国際会合の成果を歓迎する。外国人戦闘員は彼らの行動の責任を問われなければならない。我々は、「テロと闘うためのグローバル・インターネット・フォーラム」等のパートナーと協力することにより、勧誘、訓練、プロパガンダ及び資金供与を含むテロリストの目的のための手段としてのインターネットの使用に対処することにコミットしている。我々は、人身取引、強制労働、児童労働及び現代の奴隷を含むあらゆる形態の奴隷の撲滅のために具体的な行動を取ることの重要性を強調する。

14.より平等な国々は、より安定して、より平和的でより民主的な国々でもあることを認識しつつ、我々は、女性・平和・安全保障(WPS)のアジェンダの実施を強化することを決意する。テロを予防し撲滅するための女性の参加及び視点を含むジェンダーに配慮した措置は、効果的で持続可能な結果、性的及びジェンダーに基づく暴力からの保護並びにその他の人権侵害・違反の抑制のために不可欠である。

15.「外国の脅威からの民主主義擁護に関するシャルルボワ・コミットメント」に示されているとおり、我々は、我々の民主的社会及び組織、我々の選挙プロセス並びに我々の主権及び我々のセキュリティを損なおうとする外国主体に対応するために国際法と整合的な協調行動を取ることにコミットする。我々は、そのような脅威、特に国家主体に由来するものは、G7諸国に対してのみならず、国際の平和及び安全並びにルールに基づく国際秩序に対する脅威でもあると認識する。我々は、他国に対し、機構、経済及び社会の強靱性やセキュリティを高めること、また、我々に被害をもたらそうとする者を特定し、責任を追及する協調行動をとることによって、これらの拡大しつつある脅威に我々とともに対処するよう求める。

16.我々は、引き続き、北朝鮮に対して、全ての大量破壊兵器(WMD)、弾道ミサイル並びにそれらに関連する計画及び施設の、完全な、検証可能な、かつ不可逆的な廃棄を求める。我々は、完全な履行を前提として、北朝鮮による、核実験及び弾道ミサイル発射のモラトリアムに関する発表、4月27日の「板門店宣言文」で示された非核化へのコミットメント、そして、5月24日の一見したところの豊渓里核実験場の閉鎖を含む、最近の進展を認めるが、完全な非核化の重要性を改めて表明する。北朝鮮の全ての大量破壊兵器及び弾道ミサイルの廃棄は、朝鮮半島における全ての人々にとって、更なる前向きな未来と、あまりにも長く苦しんできた北朝鮮の人々にとっての繁栄のチャンスへとつながる。しかし、更なる行動が必要であり、我々は、全ての国に対し、北朝鮮に自らの方針を変えさせ、決定的かつ不可逆的な行動を取らせるため、関連国連安保理決議の完全な履行を含め、強固な圧力を維持することを要請する。この文脈で、我々は、北朝鮮に対して、北朝鮮の人々の人権を尊重するとともに、拉致問題を即時に解決するよう改めて要請する。

17.我々は、ロシアに対して、その不安定化させる行動、民主的なシステムを損なうこと及びシリア政権への支持を停止するよう求める。我々は、英国のソールズベリーでのミリタリー・グレードの神経剤を使用した攻撃を非難する。我々は、同攻撃の責任がロシア連邦にある可能性が非常に高く、その他の妥当な説明が存在しないとの英国の評価を共有し、同意する。我々は、ロシアが、その国際的な義務を果たし、国際の平和と安全の維持のための国連安全保障理事会常任理事国としての責任を果たすよう促す。それにもかかわらず、我々は、地域的な危機及びグローバルな課題への対処の上で、我々の国益にかなう場合には、ロシアに引き続き関与する。我々は、クリミアの違法な併合への非難を改めて表明するとともに、ウクライナの主権、独立及び国際的に認められた国境内における領域的一体性への揺るぎない支持を改めて確認する。我々は、ウクライナがその野心的かつ必要な改革を行うことを支援するとの我々のコミットメントを維持する。我々は、制裁の継続は、ロシアによるミンスク合意におけるコミットメントの完全な履行の提示及びウクライナの主権尊重の失敗に明確に関連づけられていることを想起するとともに、ノルマンディー・フォーマット及び欧州安全保障協力機構(OSCE)の枠組によるウクライナ東部での紛争の解決を目指す取組を完全に支持する。我々はまた、ロシアの行動に応じて必要ならば、ロシアのコストを増大させるために、更なる制限的措置を取る用意がある。我々は、ロシアの市民社会を支援し、人的交流に関与し、投資することに引き続きコミットする。

18.我々は、Daesh(ISIL)の残酷な野蛮さ及びその支配下の文民への抑圧を強く非難する。国際社会として、我々はDaesh(ISIL)及びその憎むべきイデオロギーの撲滅に引き続きコミットしている。また、我々は、シリアにおいて、シリア政府及びDaesh(ISIL)によって繰り返しなされた、道徳的に非難されるべき化学兵器の使用を強く非難する。我々は、シリア政府の支援者に対して、残存する化学兵器を申告し廃棄するとの義務の履行を確保するように求める。我々は、国際的な不拡散の規範及び合意に対する一貫し、かつ目にあまるシリアによる軽視を踏まえ、シリアが5月に軍縮会議の議長国を務めた事実への遺憾の意を表明する。我々は、化学兵器禁止条約(CWC)への集団でのコミットメントを再確認するとともに、全ての国に対して、まもなく行われる化学兵器禁止機関(OPCW)の特別会合に協力し、OPCWの化学兵器禁止条約の履行を促進する能力を高めるために協働するように求める。我々は、未参加の者に対して、化学兵器使用に反対する国際パートナーシップへの参加を求める。我々は、海外在住者を含む全ての参加資格のあるシリア人が参加し、最も高い透明性・説明責任の国際基準を満たした、自由で公正な選挙を通じた、シリアにおける信頼性のある包摂的でかつ宗派的でない統治を求める。

19.我々は、東シナ海及び南シナ海における状況を引き続き懸念しており、緊張を高め地域の安定及び国際法に基づく秩序を損なう可能性のあるいかなる一方的な行動にも強く反対することを改めて表明する。我々は、全ての当事者に対して、紛争のある地形の非軍事化を追求するよう求める。我々は、特に、脆弱な人々に影響を与える、世界中での人権侵害、人身取引及び腐敗に対して強い立場を取ることにコミットしており、国際社会に対して、これらの侵害に対して世界中で強い行動を取ることを求める。我々は、ミャンマーによる最近のコミットメントを歓迎するとともに、ミャンマーにおいて持続的な平和を構築し、民主的な移行を支援するための取組を調整するとともに、ミャンマー、特に現在進行中のロヒンギャの危機の文脈で、安全で妨害されない人道的アクセス並びに安全で、自発的で、尊厳ある形での難民及び避難民の帰還を確保するための取組を調整することを誓約する。我々は、ベネズエラにおける人権及び民主主義の基本原則の尊重の欠如並びに悪化する経済危機とその人道的影響を深く懸念する。我々は、イエメンにおける状況の継続的な悪化を懸念し、全ての当事者に国際人道法及び人権法を完全に遵守するよう改めて呼びかける。

20.イランの弾道ミサイル計画が国際の平和及び安定に及ぼす脅威を認識し、我々は、イランに対し、全てのアネックスを含む国連安保理決議第2231号と相容れず、地域を不安定化させる弾道ミサイルの発射等の行動を控え、ミサイル技術の拡散を停止するよう求める。我々は、イランの核計画が、決して核兵器を追求し、開発し、又は獲得しないとの国際的義務及びコミットメントに沿って、引き続き平和的なものであることを恒久的に確保することにコミットしている。我々は、イランが支援するものを含む、全てのテロリズムへの財政的支援を非難する。我々はまた、イランに対して、テロに対抗し、政治的解決、和解及び平和を達成するための取組に貢献することにより、地域における建設的な役割を果たすよう求める。

21.我々は、特に最近の出来事に照らし、イスラエル・パレスチナの紛争につき引き続き懸念している。我々は、両者にとっての平和と安全を確保する交渉による解決の実現を目指す、イスラエル人とパレスチナ人の間の実質的な和平協議が遅滞なく再開されることを支持する。我々は、ガザ地区における劣悪なかつ悪化しつつある人道・安全保障上の状況に可能な限り早期に対処する重要性を強調する。

22.アフリカの安全保障、安定及び持続可能な開発は我々にとって高い優先事項であり、我々は、地域レベルのものを含むアフリカ主導のイニシアティブへの支持を改めて表明する。我々は、アフリカの潜在力を実現するために、アフリカ連合(AU)のアジェンダ2063を支持し、アフリカ大陸と協力して取り組むとのコミットメントを改めて表明する。我々は、危機・紛争をより良く予防し、対応し、管理し、民主的な組織を強化するアフリカの能力を促進する。我々は、地中海地域及び欧州の安定にとって鍵となるリビアの安定化、一体性及び民主主義へのコミットメントを改めて表明する。我々は、サラメ・リビア担当国連事務総長特別代表による、行動計画に基づく包摂的な政治プロセスを進める取組を支持するとともに、 2018年6月の国連安保理議長声明で示されたとおり、全てのリビア及び地域の当事者に対して建設的な関与を維持するよう奨励する。我々は、国家機関を強固にするための首脳評議会及び国民統一政府による取組を支持する。

気候変動、海洋、クリーン・エネルギーに関し協働する

23.健全な地球及び持続可能な経済成長は互恵的であり、したがって、 我々は、我々の市民に雇用を生み出す持続可能で強靱な未来に向けたグローバルな取組を追求する。我々は、持続可能な成長を促進する上での若者、女児及び女性の広範な参加とリーダーシップを強く支持する。我々は、クリーンな環境、クリーンな空気、クリーンな水及び健全な土壌を達成するための我々の強い決意を集団として確認する。我々は、エネルギー安全保障の強化のための現在進行中の行動に共同でコミットし、我々のエネルギーシステムが持続可能な経済成長を引き続き牽引することを確保する上でのリーダーシップを示す。我々は、低排出な未来を実現するための道筋を、各国自らが立てることが出来ることを認識する。我々は、国連気候変動枠組条約第24回締約国会議(COP24)において実施のための共通の一連のガイドラインを採択することを期待する。

24.カナダ、フランス、ドイツ、イタリア、日本、英国及び欧州連合は、様々な資源からの気候資金動員への取組強化を含め、イノベーションの促進、適応能力の向上、強靱性強化と資金提供、脆弱性の削減及び公正な移行の確保を行いつつ、特に排出量の削減といった野心的な気候変動への行動を通じて、パリ協定の実施に対する強いコミットメントを再確認する。我々は、引き続き経済成長を進め、持続可能で強靱でクリーンなエネルギーシステムの一環として環境を保護し、適応能力へ資金を提供するため、市場に基づくクリーン・エネルギー技術の開発を通じたエネルギーの移行の果たす主要な役割並びにカーボンプライシング、技術的協力及びイノベーションの重要性につき議論を行った。我々は、今世紀後半のうちに、炭素中立な経済を達成するため、空気と水の汚染及び我々の温室効果ガス排出量を削減するとの我々の市民へのコミットメントを再確認する。我々は、国連総会における「グローバルな環境に関する約束に向けて」とのタイトルの決議の採択を歓迎するとともに、次期国連総会会期における国連事務総長による報告書の提示を期待する。

25. カナダ、フランス、ドイツ、イタリア、日本、英国及び欧州連合は、協働によるパートナーシップを通じた気候変動との闘いを促進し、特に政府のあらゆるレベル、地方・先住民・僻地の沿岸及び小島嶼のコミュニティ並びに民間部門、国際機関及び市民社会を含む、全ての関係あるパートナーと協働して政策ギャップ、ニーズ及びベスト・プラクティスを特定する。我々は、この共同での取組に対する気候変動関連会議の貢献を認識する。

26. 米国は、持続可能な経済成長及び発展が、安価かつ信頼できるエネルギー源への普遍的なアクセスによるものであることを信じている。米国は、全てのエネルギー源のための、オープンで、多様で、透明性があり、流動的で、安全な国際市場を促進する政策を通したものを含めて、世界の共同でのエネルギー安全保障を強化するための現在進行中の行動にコミットする。米国は、各国の置かれた状況に基づいた全ての利用可能なエネルギー源を生産、運搬、利用する国々の能力を発展させるエネルギーインフラ・技術への官民の投資を増加させつつ、世界の海洋及び環境の健康を改善することを通じて、エネルギー安全保障及び経済成長を引き続き追求する。米国は、「温室効果ガス削減抑制目標(NDC)」におけるエネルギーアクセス及び安全の重要性を踏まえて、他国がよりクリーンかつ効率的に化石燃料にアクセスし、利用することを支援し、再生可能な他のクリーン・エネルギー源の配置を支援するために、他国と緊密に取り組むことに努める。米国は、市場に基づくクリーン・エネルギー技術の発展を通じたエネルギー移行の鍵となる役割、そして、持続可能で強靱でクリーンなエネルギーシステムの一部として、経済成長の発展を継続し環境を保全する技術融合及びイノベーションの重要性を信じる。米国は、持続可能な経済成長を発展させるコミットメントを再び強調し、大気及び水質汚染を削減する継続的な行動の重要性を強調する。

27.健全な海洋は、何十億の人々の生活、食料安全保障及び経済的繁栄を直接支えていることを認識しつつ、我々はアルゼンチン、バングラデシュ、ハイチ、ジャマイカ、ケニア、マーシャル、ノルウェー、ルワンダ(AU議長)、セネガル、セーシェル、南アフリカ及びベトナムの首脳並びに国連、IMF、世銀及びOECDの長と会合を実施し、グローバルな生物多様性保護を強化するための新たなアジェンダの一部として、健全な海洋環境を保護し、海洋資源の持続可能な利用を確保するための具体的な行動について議論を行った。我々は、「健全な海洋及び強靱な沿岸部コミュニティのためのシャルルボワ・ブループリント」を承認し、海洋の知識を向上し、持続可能な海洋と漁業を促進し、強靱な沿岸及び沿岸コミュニティを支援し、海洋のプラスチック廃棄物や海洋ごみに対処する。プラスチックが経済及び日々の生活において重要な役割を果たす一方で、プラスチック製品の製造、使用、管理及び廃棄に関する現行のアプローチが、海洋環境、生活及び潜在的には人間の健康に重大な脅威をもたらすことを認識し、我々、カナダ、フランス、ドイツ、イタリア、英国及び欧州連合の首脳は、「G7海洋プラスチック憲章」を承認する。

結論

28.我々は、あらゆる人々、特に、取り残されるリスクが最も大きい人々に利益を与える持続可能な経済成長を刺激すべく協働するという責任を共有する。我々は、市民、市民社会、ジェンダー平等アドバイザリー評議会、正式なG7エンゲージメント及び他のパートナーによる、議長国カナダへの有意義なインプットに感謝する。我々は、フランス大統領による、次回の首脳会談を2019年に主催するとの提案並びに我々の共通の課題に関してG7としてリーダーシップを取り続けるとの誓約を歓迎する。

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