駐日欧州連合代表部

シリア攻撃に関するEUの声明

Brussels, 14/04/2018 - 12:26, UNIQUE ID: 180414_1
Statements on behalf of the EU

EU News 71/2018

<日本語仮訳>

フェデリカ・モゲリーニ欧州連合(EU)外務・安全保障政策上級代表兼欧州委員会副委員長はシリア攻撃に関し、EUを代表して以下の声明を発表した。

「EUは、化学兵器禁止機関(OPCW)・国連共同調査メカニズム(JIM)により確認され、直近のドゥーマで大きな被害をもたらした攻撃を含め、シリアの東グータをはじめとする各地で繰り返し報告されているように、シリア政権が化学兵器の使用を続けていることに対し、再度強い非難を表明する。

この状況において、EUは、米国・フランス・英国の3カ国がシリアの化学兵器関連施設に狙いを定めた攻撃を行ったこと、そして唯一の目的は、二度とシリア政権が化学兵器や物質を使用することで、自国民を殺害することのないようにすること、との報を受けた。

EUは、化学兵器の使用を防ぐための努力を全面的に支持する。また、OPCWの実状調査団が確認したように、国際社会が今もなお化学兵器の使用に直面していることに、衝撃を受けている。宣言評価チームの報告は、シリアの宣言が、化学兵器禁止条約に沿って、正確であり完全であるとの確証はない、としている。

責任を追求することが不可欠だ。化学兵器の使用もしくは化学物質を武器として使用することは、戦争犯罪であり、人道犯罪である。このような国際法違反の加害者の責任を追及すべきである。そのため、EUは、2017年に11月に、化学兵器による加害者を特定するための国連安全保障理事会決議2235号(2015年)により設定された、JIMのマンデートが更新されなかったことを、極めて遺憾に思う。この観点において、国連安保理が、シリアにおける化学兵器による加害者の責任を確実に問うために必要な独立した機能制度を、再設置する強力な決議の採択をまだ出来ていないことを、極めて遺憾に思う。

EUは、2017年7月と2018年3月に、シリアの高官と科学者に対し、化学兵器の開発および使用に関わったとして、追加的な制限措置を科した。必要に応じ、さらなる措置を科すことを検討することも辞さない。

EUは、全ての国々、特にロシアとイランに対し、シリア政権による化学兵器のさらなる使用を避けるべく、みずからの影響力を行使するとともに、化学兵器使用への不処罰に対する戦いのための国際パートナーシップを支援することを、求める。

EUは、シリア紛争には政治的な道以外に解決の方法はないということを、繰り返し強調する。われわれには、シリア危機が、より広域の地域紛争へと発展し、それが中東に、ひいては世界全体に、途方もない被害を与えることを回避するという、共通の目的がある。EUはシリア紛争の全ての当事者、特にシリア政権とその同盟者に対し、国連安保理決議第2401号において同意されているように、停戦を即時に実施し、人道援助を届けることと、治療を要する人々の搬送ができるようにすることを、要求する。EUは、現下の紛争の持続可能な解決には、国連安保理決議第2254号と、国連主導のジュネーブ・プロセスの枠組みにおいて、シリアの当事者の間で交渉された2012年のジュネーブ・コミュニケに沿った、真なる政治的移行が、不可欠であることを、あらためて強調する。

2018年4月24日と25日にブリュッセルにおいて、EUと国連の共同議長の下で開催される第2回シリアに関するブリュッセル会合は、国際社会全体が、その政治プロセスへの徹底した支援を再開するとともに、今も続く紛争で最大の犠牲を受けている人々、すなわちシリア内外のシリア国民への支援をあらためて約束する、好機となるであろう」