ボリビアの状況に関するEUを代表したモゲリー上級代表の声明

15.11.2019

EU News 205/2019

<日本語仮訳>

フェデリカ・モゲリーニ欧州連合(EU)外務・安全保障政策上級代表兼欧州委員会副委員長は、EUを代表して以下の声明を発表した。

「米州機構(OAS)の監査で明らかになったように、ボリビア大統領選挙において不正があったことで、国民の間で抗議行動が広がり、労働組合、軍隊、警察、また主要な政治関係者など社会におけるさまざまな分野でモラレス大統領の退任を求める声が高まり、最終的に同大統領が辞任するに至ったボリビアの最近の情勢は、同国の安定と社会の平和を揺るがしている。

法の支配、民主主義の原則、また市民権が尊重されるよう、憲政上の正常な状態に戻ることが極めて重要である。これに関連して、EUは、暫定政権を発足させ、新たな選挙に向けた準備を行い、権力の空白状態を回避する制度的な解決策を支持する。権力の空白状態が生じれば、同国全体に悲惨な結果をもらたす恐れがある。暫定政権は、同国における平和と安全を担保し、また国民が自由に意志を表明できる選挙を早急に実施することを当面の目標とすべきである。

われわれは、政治・社会の全ての関係者に対して、そうした制度的な道筋を支持し、平和的な和解に向けて取り組むよう促す。暴力や政治的な報復は容認できず、また社会の分断を悪化させるだけである。われわれは、法執行機関が常に人権を尊重しつつ、ボリビア国民の安全を保障するよう求める。ボリビアの未来の安定は、同国が統合や包摂性を維持しつつ、民主的な価値や法の支配を守ることができるかどうかにかかっている。

EUは、ボリビアと協力関係にある主要なパートナーであり、同国の民主的な制度の強化と経済・社会の発展を今後も支援してゆく」

 

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